前回の道具紹介、第3回「ペン軸、つけペン」はこちらからどうぞ。
インク、墨汁
今回の漫画制作に使用している道具の紹介シリーズは「インク、墨汁」です。
つけペンで絵を描く際は、黒インクか墨汁をつけて描きます。
インクを選ぶ際のポイントはいくつかあります。
漫画制作でよく使われるインクは「パイロット証券用インク」「パイロット製図用インク」などがあります。
有名なパイロットインキはこの2種類ありますがその違いは、「証券用」は乾いた後、耐水性になります。そのことから、カラーイラストを描く際の主線にもよく使われているようです。今ではカラーイラストは全てデジタルへ移行してしまっているので、最近ではほぼ使わなくなってしまいました。
「製図用」は水溶性ですが非常に伸びが良く速乾性があります。
ペン入れではたくさんの線を描き入れるので、最初に描いた線を途中で擦ってしまい、原稿を汚すことが多々あり、速乾性があることは利点であります。
ですが私が使用しているものは墨汁(開明墨汁)です。
これは水溶性で乾くのも早いわけではないので、擦り汚すことも多々あり使い勝手が特別良いということはないのです。
それでも墨汁を選んでいる理由は、線の伸びが良く、何より「黒い」。
上記のインクは様々使い勝手は良いのですが、消しゴムをかけた時に薄くなってしまうことがよくあります。
また、印刷への影響は全くないのですが、わずかな粘りがあるため、太い線を描いた際少し立体的な盛り上がりができ、仕上がった原稿自体にも見応えが増します。
あとは、墨汁の香りも単純に好きだったりします(笑)
使い方としては、つけペンの先の方に直接、チョンとつけ入れます。
この時付けすぎてはボタ落ちしてしまうし、付けなさすぎてもすぐに掠れてしまいます。
目安としてはつけペンの真ん中に穴が空いており、Gペンではこの穴に達するか達さないか位の位置まで。
丸ペンでは、この穴が埋まるぐらいまでペン先を付けましょう。
これでスムーズに線がかけます。
あとは使用後、ペン先についたインク、墨はティッシュペーパー等で綺麗に拭き取りましょう。
拭き残しがあるとペン先が錆びやすく、寿命が短くなります。
道具の手入れは非常に大事ですので気をつけながら皆さんもぜひ、アナログ作画を楽しんでみてください。
では、インクにまつわる失敗談を↓
漫画イラスト名刺のアナログ漫画制作道具紹介 第5回はこちらから。
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