アナログの良さについては以前お話しさせて頂きました。
アナログは紙にペンで描き込むことで制作していきます。
その実物感がアナログの良さですが、デジタル作画とは、紙面になった時や画面上で見るときの見え方には、その違いは大きくないのが実情です。
ただ、作画の一連の流れではデジタル作業により、作業時間や労力に対して大きな恩恵があるというのが正直なところです。
その作画における、アナログとデジタルの違いについて紹介したいと思います。
道具
まず道具から大きな違いがあります。
アナログの場合鉛筆から始まり、消しゴム、原稿用紙やつけペンに筆ペン。
アナログ漫画道具紹介で紹介させて頂いたような諸々の道具がたくさんあります。
デジタルの場合は、ペンタブレットと呼ばれるものを使用します。
「ペンタブ」と略しますが、その中でもパソコン画面にを見ながら手元に板状のものを置き専用のペンで描く「板タブ」と呼ばれるものと、画面に直接描き込める「液タブ」と呼ばれるものがあります。
アナログ作業に近い感覚で絵が描ける液タブだと速く慣れるのでお勧めですが、最近はiPadがより使いやすく、かなり手描きと遜色のない表現ができるようになっています。
何を隠そう、私もiPad愛用者です。
ラフ案(ネーム)、下書き
・アナログ
コピー用紙等の白い紙に鉛筆で描き込みます。
間違えば消しゴムで消し、長時間の作業になると、よく手が鉛筆で真っ黒に汚れたりします。
・デジタル
パソコンやタブレットでの作業のため、鉛筆も削る必要がなく、間違ってもワンタッチですし、何より紙を消費しません。
ペン入れ
・アナログ
つけペンにインクをつけて原稿用紙に描き込みます。
汚れたつけペンはしっかり拭き取り、お手入れが重要です。
ペン入れ後には鉛筆で下書きされた線を消しゴムで消していきます。
・デジタル
作画作業のできる様々なソフトによりますが、多種多様なブラシを駆使してペン入れ作業をおこないます。
レイヤー機能を使用して下書きを薄く表示してペン入れをしていき、ペン入れが終わると下書きレイヤーを非表示するだけで綺麗にペン入れ線を残すことができます。
このレイヤー機能が非常に便利ですね。
仕上げ
・アナログ
黒で塗りつぶす「べた」は筆ペンではみ出ないように塗っていきます。
はみ出た線はホワイトで修正し、スクリーントーンで豊かな表現をしていきます。
・デジタル
ベタはバケツツールでワンタッチ、ホワイトも消しゴムで綺麗に修正。
スクリーントーンの表現は、モノクロの濃度で別レイヤーに描き込んでいきます。
このように大きく時短に貢献してくれるのがデジタル作画です。
それでは、初めてデジタルに触れた時のエピソードを↓
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