前回の道具紹介、第2回「消しゴム、練り消し」はこちらからどうぞ。
ペン軸 つけペン
今回の漫画制作に使用している道具の紹介シリーズは「ペン軸、つけペン」です。
アナログ漫画制作で花形と言っていい作業工程は「ペン入れ」と呼ばれる工程です。アナログ漫画製作者にとって最も力の入れどころであり、最も緊張する部分です。
そんなペン入れでしっくりこない道具を使っていては納得のいく作画はできません。
ペン入れでは使わなければいけない道具は決まっておりません。
ミリペンやマジックでペン入れしてもかまわないのです。
極端に言えば、黒ければ良いです(笑)。
ですが、ペン軸とつけペン(丸ペン、Gペン等)を使用することでこだわりの「線」を表現できるようになります。
一本一本の線に表情を加え、一つの絵を完成させます。
ペン軸
ペン軸にも様々種類があります。
こちらも実際に使ってみないと自分に合うかは分かりませんので、色々なペン軸を使用してみてください。
現在、私が使用しているペン軸は2種類。
最も手に入れやすい、少し太めでグリップがついた木製タイプです。
ペン軸の装着口には2重輪があります。
小さい方には丸ペン、大きい方にGペン等が入ります。
このペン軸は軽く疲れにくいです。太めの軸でブレにくいため細かな斜線を描くのによく使用します。
もう1種類は両端につけぺんを装着できるタイプです。
Gペンと丸ペンを同時に装着できるタイプです。
少し重いですが、線に安定感が生まれ、線への表情を加えやすくペン先をコントロールしやすいです。
一つの難点は、グリップ部分が硬いものなため、指へのダメージが大きいので持ち方を工夫しないと長時間の使用が難しくなります。
つけペン
つけペンはペン先とも呼ばれ、様々な種類があります。
Gペン、丸ペン、かぶらペン、スクールペン等ありますが、私が使用するつけペンは「Gペン、丸ペン」です。
少年誌の漫画家に愛用されることが多いつけペンになります。
Gペンは線の強弱が付けやすく「線に表情」を付けやすいものです。
丸ペンは繊細で細い線を描くことに向いています。
ペン軸に、つけぺんをつけて絵を描くことは、日常的には全く触れることのない行動です。
初めて使う人にとっては使いにくくて仕方がないものでしょう。
ただ、アナログの線の表情や勢い、「感じ」を大事にする場合、この道具ほど最適なものはないと思っています。
同じように線の表情を表現したいという思いがある人は、ぜひ挑戦してみてください。
ただ、作画には時間がかかるものです。
プロ漫画家のアシスタント時代は日々寝不足でした。
そんなある日の出来事を↓
漫画イラスト名刺のアナログ漫画制作道具紹介 第4回はこちらから。
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